常磐津「戻駕」(戻駕色に相肩)

この演目は歌舞伎の所作事(踊り)です。

もとは上方にいた大物の役者さんが
江戸に来た時に、
江戸側の大物の役者さんと
お目見え共演するための
ご挨拶舞台だったそうです。

なので駕籠かきの役名はそれぞれ

『“東の”与四郎』あずまのよしろう

『“難波の”次郎作』なにわのじろさく

となっていて、
大変わかりやすいのです!笑

舞台は駕籠かきが花道から
登場するところから始まります。

大阪の駕籠かきと江戸の駕籠かきが
一緒に駕籠をかつぎ、
中には可愛い禿(かむろ)を乗せています。

禿は遊女の身の回りの世話をする
遊女見習いの少女です。

東西のふたりは互いの街の自慢をし、
それぞれの街で自分の遊女通いの様子を
面白く語り出します。

禿も混ざって一緒に踊っていると・・・

急にふたりはお互いが秘密の
重要アイテムを持っていることに気づきます。

実は江戸の駕籠かきは
「真柴久吉(羽柴秀吉)」で、
大阪の駕籠かきは「久吉」の命を狙う
大泥棒の「石川五右衛門」だったのです。

お互い戦おうとしますが
禿が仲裁に入り、
睨み合って幕となります。

歌舞伎では定番の
石川五右衛門VS羽柴秀吉の
モチーフで描かれたこの演目は、
見る方は難しいことなく
気軽に楽しむことができます。

一方、演じ手は、
古典的な遊郭での遊びを踊り、
「世話物」らしいリアルで庶民的な演技も見せ、
後半では「歴史上の大物」という設定で
重厚な演技も必要となります。

三者が舞台上で生き生きと動き回る
見ごたえのある演目です。

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先日、坂東流「橋の会」舞踊公演の
下浚い(リハーサル)がありました。

師匠で母の坂東 啓が
常磐津「戻駕」(もどりかご)で
東の与四郎を演じます。



下浚い前の場当たりの様子

坂東流 橋の会は平成十六年、
坂東流日本舞踊の研究、技術の向上と同時に、
後輩への架け橋となり、広く文化芸術の
質的向上に寄与することを
目的として発足した会です。

先代の家元、十代目坂東三津五郎も
大いに賛同し期待を寄せておられました。

第七回目となる舞踊公演の監修は
現・家元 坂東巳之助
橋の会代表・坂東勝友先生。

本番の令和元年5月5日まで
残り一週間を切りました!


諸先輩方の下浚いの様子。勉強になります。

最後は「戻駕」。

 

踊りあり、台詞あり、演技ありの難しい演目です。

この舞台を務めるのは70代の先輩方。
驚くべき体力と気力です。

 

というのも、本番の衣裳は
肉布団でカラダを太らされたあとに、
さらに布団のような衣装をつけます。

この姿で、実際に駕籠をかついで歩くのです。
しかも女性です。
ヘトヘトにならないわけがありません。

どうか先輩方が本番当日まで
お体が無事でありますよう、
お元気に舞台を務められますように。

当日私は会の手伝いと
母の付き人として裏におります!

(例によって自分の写真を取り忘れた)

 

第七回 坂東流「橋の会」舞踊公演
令和元年 5月5日(日)
午後一時開演
於・日本橋公会堂