常磐津「戻駕」‐ もどりかご ‐ 解説

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常磐津「戻駕」(戻駕色に相肩)

この演目は歌舞伎の所作事(踊り)です。

もとは上方にいた大物の役者さんが
江戸に来た時に、
江戸側の大物の役者さんと
お目見え共演するための
ご挨拶舞台だったそうです。

なので駕籠かきの役名はそれぞれ

『“東の”与四郎』あずまのよしろう

『“難波の”次郎作』なにわのじろさく

となっていて、
大変わかりやすいのです!笑

舞台は駕籠かきが花道から
登場するところから始まります。

大阪の駕籠かきと江戸の駕籠かきが
一緒に駕籠をかつぎ、
中には可愛い禿(かむろ)を乗せています。

禿は遊女の身の回りの世話をする
遊女見習いの少女です。

東西のふたりは互いの街の自慢をし、
それぞれの街で自分の遊女通いの様子を
面白く語り出します。

禿も混ざって一緒に踊っていると・・・

急にふたりはお互いが秘密の
重要アイテムを持っていることに気づきます。

実は江戸の駕籠かきは
「真柴久吉(羽柴秀吉)」で、
大阪の駕籠かきは「久吉」の命を狙う
大泥棒の「石川五右衛門」だったのです。

お互い戦おうとしますが
禿が仲裁に入り、
睨み合って幕となります。

歌舞伎では定番の
石川五右衛門VS羽柴秀吉の
モチーフで描かれたこの演目は、
見る方は難しいことなく
気軽に楽しむことができます。

一方、演じ手は、
古典的な遊郭での遊びを踊り、
「世話物」らしいリアルで庶民的な演技も見せ、
後半では「歴史上の大物」という設定で
重厚な演技も必要となります。

三者が舞台上で生き生きと動き回る
見ごたえのある演目です。

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